芸術的週末生活

イヴ・クライン 人体測定

土曜日は 東京国立近代美術館:痕跡――戦後美術における身体と思考 に行ってきた。
17時閉館で15時半にいったんだけど、全然時間足りなかった。そのくらい良かったです。2000円出してカタログ買っちゃったもんね。
表面・行為・身体・物質・破壊・転写・時間・思考
の8つに分けて“痕跡”をテーマにキュレーションされてるわけですが、私が実際ちゃんと見れたのは物質までかな。ひとつひとつに丁寧に解説文が付設されてて、やっぱそういうの読まないとわかんない所も多いので非常に助かる。解説はあるに越したことないと思う。
私が幼少時に遊んでてつくった「ビリビリマン」っていう、ちぎった紙に色塗って顔描いたものを紙に貼り、そこに手足を加えたものをいくつもならべるという傑作(笑)を思い出した。あれ、親がものすごく褒めて、こういうのつくりなさい!!って言われたのをすごくよく覚えてる。(私なにげにスパルタ教育受けてるので…実ってんのかだいぶあやしい。)今思えばあの手法は子供だからできたんだろうし、子供じゃなくなった今じゃ思いつかないよなぁ。モダニズムだな。笑
イヴ・クラインやウォーホルはもちろん、アナ・メンディエッタ、白髪一雄ら日本の“具体”派、ルーチョ・フォンタナ、榎忠(この人マジアツいよ!!笑)、デニス・オッペンハイムなどが印象に残った。
そして日本の“具体美術協会”“九州派”“読売アンデパンダン展”“もの派”気になりました。そしてそれと海外の流れの対応について。勉強します。
私は大学の専攻*1が「表現・芸術」なんでもう本当にもろこっちの勉強をすることになる。それがいいか悪いかは別として、興味を持ったことに直結する授業しか無いから、ちゃんとやればやる程面白い。そのかわりやんなくても死なないような内容しかない(笑)この辺が文学部生活の核になるんだと思う。与えられた機会をどう活かすか?どう伸ばすか?
アナ・メンディエッタに関しては、『フェミニズムと美術の問題を論じる際に象徴的な役割を果たすこととなった』点で非常に興味深い。やっぱり、ジェンダーってものすごい大きな問題だと思う。今私が認識している“ジェンダー”よりもっと深くて複雑なことなんじゃないかと。香山リカは「ジェンダーフリー教育は間違いだった」って言ってた。
あと野村仁「Hearing」で、ト書きとその音声を入れたレコードを並べて展示してるのがあるんだけど、それを見てこの前のICCのゲープハルト・セングミュラー「Vinyl Video」を思い出した。こっちはレコードでサウンドだけじゃなく映像も見れちゃうって代物なんですけど。メディアの変遷というか進化とそれをとりまく世界っていうのを比較検証したら面白いだろうな…。

でその足で新宿に行き、お茶したあとルミネ1のブックファーストへ。新装開店したんですよ、ぜひ行ってみて。ルミネ2の青山ブックセンターの今はなきアートブックコーナーよりも品数が豊富。*2ちょっと並べ方がミーハー感否めませんが。見にくいし。宮沢りえモデルのスタイリングブック?と、「建築する身体 人間を超えていくために」荒川修作+マドリン・ギンズ…トイレットペーパーのかたちをしている!! がどかーんと平積み(っていうのか?)されています。後者を見たカップルが、「なにこれー!!ばっかじゃねー!!」と言っていた(彼氏が騒いで、彼女がうんうんそうだよねー、と。)り、ウォーホルの作品集を見た男子二人組が「オレこういうの超好き!全然好き!だってかっけーじゃん!!」「文字とかまじいらない。画だけでいい。」としつこいほど大声で言っててすごい複雑な気分になった。とりあえず“全然好き”は今流行の“間違った日本語”だ。ま、肯定も否定もしたくないし私がしちゃいけないわ。

そんで私は「アート・リテラシー入門」と「NO MUSIC,NO LIFE」(タワレコのポスター集)買いました。タワレコのポスター好きなんです。なんかすごくパワーを感じません?平間至さん撮影だって。


今日のこともかこうと思ったけど、長くなったからこのへんで。ちなみに今日もReadingRoomの手伝いでした。人がいっぱい来てつかれた!けど横浜をチャリで走る快感を知りました。
あとクワクボリョウタってやっぱすげーんだな〜。。。など。文化庁メディア芸術祭、楽しみー。

*1:2007年で色々変わることが本格的に決定したようで。私はぎりぎり現状組

*2:特にアート・デザイン系雑誌のバックナンバーと作品集がかなり充実してる。