loves me,or loves me not

mixi内でかいていた日記&コメント(一部改訂)をうつしました(05.03.03)
今日は急遽、砂連尾理+寺田みさこの「loves me,or loves me not」@シアタートラム 見に行ってきました。
ずっとデュオでやってて、今年で14年目だそう。
じゃれみさ、名前だけずっと知っててみたことなかったからいい機会だった。なんか最近トラムよくいくし、どこ行っても楫屋さん(せたぱぶプロデューサー)を激しく目撃する。いつか触れ合うことを目論んでいます。そして学校の知り合いも誰か一人はいる。

今回のテーマは「関係性」
「人と人の間にある、既にどうしようもなく埋まらない溝と混迷」

舞台にはクロスの形で大きく赤砂が引かれていて、そこにジェニーちゃん&ジェフくんと思われる人形が対でいっぱい埋められている。そして縄でつながれた赤い椅子ふたつ、もろもろ。
はじめのシーンで、舞台上空からジェニー&ジェフがおっこってきて、みさこさんがそれを使って色々やる。人形を使ってなんか表すっつうのは、あるようであんまないかもねー。コンドルズのはコントだし。ダイレクトすぎるからかな。
砂連尾さんの動きはとにかく滑稽なポーズが多い。動きも若干ださい(笑)それに比べてみさこさんはスタイルがいい!ダンスもテクニックあるなぁという感じ。まぁそれをわざと効果的に使う(今回は、おそらくわざとバレエテクニックを入れてた。音楽もクラシック、ワルツ。)以外は変な動きが多いんだけど。基本的に砂連尾さんのイメージが作品づくりのベースらしい。アフタートークでもほとんど彼が喋ってた。

色々シーンあったんだけど正直よく覚えてない。べつに飽きたわけじゃないんだけど… 砂をまきちらして色々やるわけですが、それがひと段落着いていったん照明落ちたあと、砂連尾さんが掃除機もって掃除しだすのね。次第に踊りになっていくんだけどさ。それがフィクション性を際立たせてて逆に良かったかな。緩急ついてるかんじ。
そのあとみさこさんもワイパー?もって登場するんだけど、そこからはすごい視覚的だった。
今回の作品作りでは、先に代役を立てて客観的に見ながら振付けてったらしく、その効果あってか「見せる要素」が大きかった。オブジェクトが整理されているかんじ。キープの連続が結構あったのもそういったことかと。

男女の関係性、はたまた人間同士の関係性。このへんを追求してると思いきや、良い意味であんまりしてないように感じさせる軽さ。この辺が面白かったのかも。
結局、筋も結論もとくにあるわけではない作品だった。演劇ともダンスともつかない、そしてそのあいの子でもないなにかだった。アフタートークのゲストは演出家の三浦基だったんだけど、彼もそこが面白いといっていたな。はじまって数分で、人文学ですか?と警戒してしまったけど、うまく遊びにもっていったと。もしかして私たちは、今更なにかを表しました!!っていう舞台を解読するよりも、肩の力が抜けて、それでいて上質な時間をすごしたいがために公演をみにいってるのかもね。その方が瞬間の楽しさは強い。軽い快楽。


絶賛するほどでもないけど、まぁまぁ楽しめたっちゃー楽しめました。ちがう作品も見てみたいです。
後ろの席にいた男性(おそらく同世代)がぼろくそに言っててうけました笑。こういうのだめだわ〜とかって。おそらくダンスをあまり観に来たことがない人みたいで、構えちゃったのかなんなのか。私が感じた「軽いことに対する面白さ」なんてのは、はじめて舞台・ダンスを観た人はそう感じるものではないとおもうのよねー。わかんないって解釈で片付けちゃうだろう。いいのかなーそういう差って。だめとも思わないけど。
コンドルズは初めて見るときがきっと一番面白いんだろうけど、複数回見てくると、ファンというかマニアというかそういう心理が発生してきて別の楽しさになってくる気がする。


ちなみにこの作品について知り合いは「恋がしたくなるよ!」といっていたが、残念ながら、なりませんでした(笑)
むしろ私の孤独観にさらに色がついてしまった感じ。べつに悪い気分はしませんが。難しいねー、loves me,or loves me not.